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久々に特急小江戸に乗ってきた

西武新宿線には、有料列車である特急小江戸号が走っている。1993年に登場して以来、その運用には特急専用車両の10000系が就いている。10000系は101系の走行機器を流用していることもあって老朽化もしており、また小江戸号に特急専用車両を使用するのは効率が悪いからか、来年度にはライナー型車両によって刷新されることが報じられている。つまり、既に10000系の廃車のカウントダウンが始まっているということなので、早めに乗っておくことにした。なお、10000系は池袋線でも運用されていたが、新型のLaviewに置き換えられたのは記憶に新しい。

10000系に対する個人的な記憶を辿ると、池袋線では西武球場前やバイト先から池袋に出る際によく使っていた記憶があるのに対し、新宿線で乗ったのは2、3回といったところだろうか。そもそもの生活圏が多摩六都あたりだったので、池袋や高田馬場から所沢らへんまですっ飛ばしてしまう特急に乗る機会は少なかったのは当然である。

さて、とある平日に向かったのは西武新宿駅。天気があまり良くなかったので、新宿駅から地下道を通って向かう。地図上では遠回りであることはわかっていたが、雨の中の雑踏を歩きたく無かったので仕方がない。

改札に設置してある発車標。乗車するのは14:30発の特急。

西武新宿駅は櫛形ホームで、島式ホーム1本+単式ホーム1本の2面3線。1列車に1本のホームが担当する形式。特急やライナーなどの有料列車は、このうちの真ん中のホームを利用する。昼間の2番線は特急専用のような運用なので、てっきり結構前から入線しているものと思っていた。

駅に停車していたのは2000系のみ。行先表示器はフルカラーLEDになっているものの、そのほかの外観は、会社のロゴが貼られたこと以外は登場時から変わっていなさそう。

特急を待っている間に3番線に入線したのは6000系。池袋線が地下鉄直通を拡大してから、6000系のほとんどが池袋線に配属される状態が続いていたが、地下直対応の40000系が増備されるにつれて新宿線に少し転属されてきた。地上専用車として、貫通扉の上側に黄色いテープが貼ってある。ところで、西武線の急行は橙っぽい色合いだったように記憶しているが、こちらは真っ赤で東横線っぽい(直通運転していた頃の名残というわけではないだろうが)。

発車の10分ほど前、2番線に小江戸号が入線してきた。2000系・6000系との並びは、ここ20年以上見られてきた光景であり、昔と変わらない光景とも言えるだろう。一番変わっていないのが10000系だが。

正面近くのアングルから。これを書きながら気づいたが、前面の幕が切替え中だった。。

ホームの先頭側に回り込む。完全に鋼鉄車両の世界線であり、これだけ見せて「2010年撮影」なんて言っても疑われなさそう。なお、隣の2000系は1989年製だそうだ。

行先表示器は字幕式。落成時に3色LEDが採用された1編成以外は、最後まで字幕で通すのだろう。

1番線の列車が発車し、少しだけ時間があったので、1番線にも回り込み。1番線の空白時間は意外と少ない。

先頭部分を別アングルから。

7号車のロゴ部分。この車両は先代のレッドアロー5000系の置き換えとして登場したので、ニューレッドアロー「NRA」の愛称が付けられている。

あまり時間がないので、すぐに2番線に戻ってきた。隣には30000系が入線。

ちなみに、西武新宿駅の北側からは、新大久保駅のホームが見える。距離としては、JR新宿といい勝負だろう。

さて、特急小江戸号は入線が10分前、それから車内整備を実施するので、車内に入れるのは数分前。

車内全景。最近はL/Cカーで有料列車を走らせる例が増えてきたが、やはり特急型車両の設備は別格である。

後ろから。

座席のヘッドカバーには、NREのロゴがあしらわれている。

横から。座面がふかふかしているのはgood。

座席の後ろには網のポケットとペットボトルホルダーが備えられている。足元にはバーが取り付けられているが、これは簡易的なフットレストと考えて良いのだろうか。

ちなみに、7号車のデッキにはちょっとしたスペースがあり、

化粧室、洗面台と、

自動販売機が設置されている。自動販売機が稼働している特急は、現代ではなかなか珍しい。

列車は西武新宿、高田馬場で数人を乗せて出発。1両に10人程度は乗っており、事前に予想していたよりは乗車していた。

高田馬場を出発してしばらくはゆっくりとした走行。中井駅付近からは地下化工事の様子を眺めることができる。そういえば、昔は複々線化するなんて夢のような構想がありましたねえ。

鷺ノ宮駅を通過。2面3線の中線が下り本線となっている珍しい構造の駅。2面3線と言っても、上りホーム側には柵が設けられているので、実質的には単式1本+島式1本と分離されている。

こちらも急行の停車駅である、上石神井駅。

ここら辺か、この先の東伏見で各停を抜いたあたりからスピードアップ。高らかに鳴り響くモーター音を聞いて、「これが聴きたかった」と悶絶。田無手前の高台あたりが最高潮だった。

久米川あたりで上りの特急列車とすれ違い。

乗車してきた特急を、東村山駅で降りる。

下り線だけ高架駅となった東村山駅を発車していく10000系を見送る。あと1年ぐらい見える風景。

接続していた本川越行きも続いて発車。特急停車駅の中で唯一接続の取れる駅だが、これまでは橋を渡っての接続だったので、高架化で対面乗り換えできるようになったのは良いこと。

さて、東村山駅で降りた理由は2つ。そのうち1つは高架化された駅の観察。

上りホームはこれから造るところかと思いきや、意外にも土台ができて線路も敷設された状態。でも、ここから運用開始までまだ数年かかるようで・・

高架ホームは新宿線の下りのみが使用。エスカレーターを降りると乗り換えの案内があるが、難しくて頭がバグる。

ここはかつての新宿線下りホームの、所沢方面。使用されなかったホームにはロープが張られ、左側の西武園線ホームは引き続き運用されている。そういえば西武園線まだ乗ったことないな・・

新宿線の上りホーム。ただ、島式ホームの片側しか使用しなくなった模様。

最初は全然構造をつかめなかったが、昔の東村山駅の運用とそこまで変わっておらず、記憶を呼び戻せばすんなりと実態を把握することができた。

そして、これが東村山駅で降りた理由の2つ目、国分寺線。こちらに小田急からやってきた8000系が運用されているので、それを見られたら良いなということで。ただ、停まっていたのは2000系。

中身はリニューアル済み。2000系って全てリニューアル工事したんだっけ?ただ、こちらも1991年製造とのことで、30年以上経過している。

とりあえずこちらに乗車して国分寺に向かい、途中で8000系と交換したらそこで予定を考え直すか・・・と思ったが、交換列車は全て2000系。この時8000系は運用に入っていなかったようだ。

結び。久々に新宿線系統に乗ったら、意外にもまだ10000系や2000系が活躍する世界が広がっていた。色々と車両の置き換えが噂されているので、こんな世界もあと少しといったところでしょうか。

(おしまい)

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