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特急北斗で噴火湾を半周(2024年3月:道南ぐるっと その3)

新千歳空港から北海道入りし、特急北斗でやってきた東室蘭にて一泊した。前回はこちら↓

翌朝。

この日の最初の予定は、特急北斗4号(東室蘭8時16分発)に乗って八雲駅まで行くこと。実際に予定通りこの列車に乗車したわけだが、この行動には今も若干の後悔がある。というのも、東室蘭7時27分発の普通列車が長万部まで先行するので、こちらに乗るのも十分に魅力的であったのだ。ただ、ドーミーインに宿泊したからには、時間に追われて朝食を食べるのも勿体無い・・・というか、これさえ無ければ迷いようはなかった。どちらを取るか決めきれず、起きた時の気分で決めることにしたが、旅先ともなると概して「朝食もゆっくり食べたいし、特急で行けば良くない?」という方向に流れてしまう。今回も結局、そうなってしまった。これが自宅出発だと、間違いなく早く出て鈍行だっただろう。

朝食会場の入り口のPOP。「カレーラーメン」「豚やきとり」「焼きたてのオムレツ」の文字が目に入る。鈍行を捨てたからには、それなりに楽しまなければ気が済まない。

「室蘭といえば」の豚やきとりを中心に。焼き鳥は5本ぐらい食べた気がする。

カレーラーメンとポトフ。

そして木の子のオムレツ。推されているものは一通り試した。そのあとはコーヒーなどを飲みながらグダグダ。

7時ごろに朝食会場に入ったが、気づいたら8時前になっていたので急いでチェックアウト。ホテルの外観はこんな感じだった。ちなみに、左右に通っているのが駅前通りで、右方向が駅(駅から歩いてきて目に入る位置に看板が設置されている)。

改めて東室蘭の駅舎。

改札。東室蘭駅は2面4線で、基本的には右に行った2・3番線が室蘭ー札幌の系列(すずらんと同じ区間)、左の4・5番線が長万部ー札幌の系列(北斗と同じ区間)が発着するようだ。こういう発車案内を見るのは好きなのだが、ここら辺の土地勘が無く、登別、伊達紋別、洞爺が東室蘭からどちら方面なのかパッと出てこない。

この駅にも乗車位置案内があった。ここに4本の北斗が掲載されているが、基本的に7両で運行されるようだ。

4番線に降り立つ。あちらに停車しているのは、737系で運行される室蘭行き。

乗車する北斗がやってきた。

今回は普通席に乗車。東室蘭〜八雲が108.4kmで、なんか8.4km分のせいでグリーン料金が1500円上がるのが割高に感じられてしまったので。普通席はそれなりの乗車率で、ゴミゴミした印象を受けた。

今回の座席は進行方向左側の、窓割りの良い席。座席はヘッドレストのついたグレードアップ座席。これは、元々は自由席との差別化を目的に、2009年より指定席車両に導入された座席。その後自由席も置き換えていった話は聞いているが、すべて置き換え済なのだろうか。現在は全車指定席となっているが、ここら辺の背景を忘れており、旧自由席車両だから座席がもしかしたら・・・とか何も考えずに予約していた。

ちなみに、左側(D席)をとったのは、もちろん海側だからである。

東室蘭を出ると、H100形のラッピング車が見えた。配色的には国鉄色。

しばらくして見えてくる白い吊り橋は白鳥大橋。橋の結ぶ先は室蘭である。室蘭といえば工場夜景も白鳥大橋のライトアップもあるので、夜景を眺めに訪れるのも良さそう。ただ、3月に行くのは寒すぎるだろう。

しばらくは海岸線に沿って進む。向こう岸に見えるのは、これから向かう八雲とか、森とかそこら辺だろうか。目的地は目の前に見えるが、これから噴火湾を1時間程度かけてぐるりと回っていく。

伊達紋別駅に到着。昔は倶知安まで走る胆振線が接続していた駅ということで、交通の要所として栄えていたのだろう。室蘭本線の中ではそこそこの乗降客数がある。

相変わらず海岸線沿いを走るが、今までの平坦な感じから少し雰囲気が変わってきた。

標高が上がり、少し内陸側に入ると一気に雪景色に変わった。

長いトンネルに入り、その合間に一瞬で通過する小幌駅を捉えようとカメラを構えながら、トンネルの出口が来るのを注意深く待った。その結果、駅の一部を撮れたものの、長いトンネルのせいでピンボケ。

ここら辺は険しい地形。先ほどまでとは打って変わり、崖の海岸沿いを走っていて少し楽しさアップ。室蘭本線は、このような地形にトンネルを通すことで最短ルートをとっている。トンネルが多いのだが、時折見せるこの感じが良い。

再び平地に戻ってしばらく進むと長万部駅に到着。やはり身動きできず、色々観察できない特急は辛く、ここまで普通列車で来ておくべきだったか・・

ここからは再び、なだらかな海岸線沿いを走っていく。雪がまだ残っている。

長万部から20分ほどで、目的地の八雲駅に到着。上りホーム(函館方面)に駅舎が設置されている。

二海郡の中心駅で、みどりの窓口があり、電光掲示板を備えていて、伊達に特急停車駅となっているわけではない。北海道新幹線が出来た暁には、新八雲駅が設置される計画となっている。(もし新幹線ができて特急北斗が廃止されると、函館方面へ特急で1時間強のところを新幹線+普通列車になってしまい、それは大変そう・・)

八雲駅舎。

駅前の様子。真っ直ぐいった先に海が見える。

特急北斗の話に戻るが、昔は札幌〜東室蘭〜函館と途中1駅しか停車しないスーパー北斗があって、その所要時間はなんと2時間59分。これ、318km(東京〜蒲郡、岡崎ぐらい)あることを考えるとすごくないですか?今回乗車した北斗4号は3時間46分かけて結んでいることからも、3時間を切る世界は異次元であり、ここまでくると「ぜひ乗ってみたかった」という感情が湧いてくる*。もちろん、高速バスだと5時間35分かかるので、今の所要時間でも十分に優位性はあると思う。ただ、3時間を切るインパクトのために最速達の1本を作り出すという努力をしていた頃の姿は、今のJR北しか知らない世代には想像できないだろう。JR北にしても、色々な事情が重なったのは承知していますがね。

とここまで書いて気づいたが、札幌〜函館間の需要だけでいえば、飛行機がまた競合相手になってくる。曜日によって便数に差があるものの最大7便が運航されており、時間がうまくハマれば2時間30分で行ける。特急北斗の方が11往復と本数は多いものの、時間がハマればというのは特急も飛行機も同じことなので、条件は一緒。まあここら辺はどちらにも良し悪しあり、好みも絡むので、どちらが良いかは一概に言えないところ。こういうのは選択肢があることが重要ですね。

*最速達列車でなくても130km/hでかっ飛ばしていたのには変わり無いので、少し誇張しすぎか。また、その頃は前面展望ができたので、130km/hで走るのを堪能できたのは一生に一回っきりの良い思い出。

(続く)

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