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都心に近い非電化路線へ(関東鉄道常総線の乗車記:前編)

東京で生活していると気動車に乗る機会はなかなか無いもの。東京近辺で気軽に乗れる気動車といえば、JRの大回り乗車を楽しむ層にとっては八高線の高麗川以北の区間が有名だろう。私鉄に目を向けてみると、取手〜下館を結ぶ関東鉄道常総線(以下、常総線)が、上野から40分ほどと比較的近いところを走っている。そのため、これまで気動車に乗りたくなった際には秋葉原〜TX~守谷〜常総線〜取手〜常磐線〜上野のコースで乗り鉄をしていた。今回は、そんな常総線を取手から下館まで乗り通すことにした。

出発は上野駅。まずは、常総線の始発駅である取手駅に向かう。

乗車するのはE231系の取手行き。これに乗って終点まで行けば目的地である取手に着くはずだが・・・

昼食がまだであったため、我孫子駅で一旦下車した。

我孫子駅で下車したのは勿論、こちらで唐揚げそばを食べるため。店内のカウンターには数人分のスペースがあるのだが、なかなかの盛況で常に埋まっている感じだった。ちょうど一人出てきてスペースが出来たので、そこに入り込んでそばを食べることにした。

名物は唐揚げそば。唐揚げは1個入りか2個入りがあるが、選べるとなるとついつい2個入りにしてしまう(唐揚げ1個当たり160円だったか)。次の電車に乗れるかな、乗れないかな、とか考えていると恐ろしいことに気づき、この蕎麦を必死にかき込むことになった。というのも、次の電車を逃すと20分ほど足止めを食らってしまうのである。

※昼間の常磐線は10分おきなのだが、この電車は途中の松戸で特急の通過待ちしたので、次の電車が来るまで8分と短くなってしまっている。しかも、次の電車を逃した場合、その10分後の電車は取手には行かない成田行きなので、20分待つ羽目になる。なので、何がなんでも8分後の電車に乗りたかったわけである。

次の土浦行きの入線とともに店を出ることができ、狙っていた電車に無事に乗ることができた。我孫子からもそこそこの乗客が乗り込み、車内は程よい混み具合であった。我孫子から取手は2駅。利根川を越えると茨城県に入り、すぐに取手駅に到着した。

取手駅。行き先としてよく見る駅だが、常総線に乗るときしか降りたことがない。

これから乗る常総線は、下り方面のホームの先頭側から遠くの方に見ることができる。常磐線は15両もあるので、乗る場所によってはかなりの距離を歩くことになりそうだ。

常総線への乗り換えも案内されている。ホームはJRと通し番号が付けられている。

階段を上ったところで常総線への乗り換え改札口があった。常磐線を降りた時には常総線のホームに列車がおらず、時間に余裕がありそうだったので一度外に出てみることにした(今回はダイヤを全く調べずに行動しているので、大雑把)。

常総線側の出口はペデストリアンデッキとなっていた。

さて、駅前観察を済ませたら常総線乗り場へと向かうことにした。常総線の改札はJRの改札の隣にひっそりと設けられていた。

常総線の発車案内。全ての列車が終点の下館まで行くわけではなく、途中の水海道を境に本数が減ってしまう。このときは幸い下館行きが連続している時間帯だった。なお、表示されている2本は、通常ダイヤでは水海道で車両交換をせずに下館へ行くはずなのだが、この日は下館でのイベントのためか臨時ダイヤとなっていた。

階段を降りると、ちょうど折り返しの列車が到着したところで、多くの人が改札の方に押し寄せてきた。とりあえず波が過ぎ去るのを待ち、乗り場へと向かった。

下館まで乗り通すと79分。快速だと65分と少し速いのだが、1日4〜5本程度なので狙わないとなかなか出会えなさそう。

水海道まで乗車するのはキハ5010形の1両の列車。勿論、ディーゼル車である。チラホラと立ち席が出るほどの乗客を詰め込み、取手駅を後にした。

最初の主要駅、守谷駅までは8駅。一軒家の多い住宅地の中をこまめに停車していく。ここら辺は複線で、列車も20分おきに運行しており、利便性はそこそこ良さそうだ。

守谷駅は2面4線と大きな駅となっている。つくばエクスプレスとの乗り換え駅となっており、乗降人数も取手駅を抜いて多い。秋葉原まで30分強なので、つくばエクスプレスの開業で都心へのアクセスは飛躍的に向上している。ここで、乗客の大半が入れ替わり、一段と混雑を増して守谷駅を出発した。

取手駅からは座っていたが、守谷駅から先は初乗車なので立って外を眺めることにした。

守谷駅を出ると少し住宅の密度が減ったものの、しばらく郊外の景色が続いた。ぼーっとしていたところ、小絹駅を出た後に右手に広大な車両基地が現れた。突然のことで撮影が遅れてしまったが、見たことのなかったレトロな車両も留置されていた(よくみると上の写真の右端の方に写っている)。

車両基地を過ぎると再び畑などが目立つ景色へと変わった。

取手駅から30分、15時ちょうどに水海道駅に到着した。ここから先に行くには向かい側の列車に乗り換えとなる。もともとは直通するダイヤなので、乗り換え時間は1分と接続は良好であった。

(中編へ続く)

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