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2021年11月:紅葉の残る北東北へ(その4:阿仁川を望みながら北上)

秋田内陸線に乗車中。前回は比立内駅まで↓

比立内駅から先は、国鉄の阿仁合線の区間に入る。秋田内陸線も昔は国鉄の路線で、角館線(角館〜松葉)と阿仁合線(比立内〜鷹巣)の別線だった。その後、秋田内陸線に移管する際に、真ん中の「松葉〜比立内」がつながり、一本の路線となった。前回に書いた長い直線トンネルは新線区間であり、「どうりで」といった感じである。

比立内駅まで結構山の深いところを走っており、景色に期待が持てたため、比立内駅から少し前面展望をしてみた。

比立内駅を出発した直後。駅周辺の少し開けた景色。

駅を離れるとすぐに森の中に入っていった。

山の中のローカル線らしい景色。そこそこスピードを出して走行していた。

「笑内」と書いて「おかしない」と読む駅。通過だが、駅名標を捉えることができた。

笑内駅〜萱草駅間には、秋田内陸線で一番の景色が楽しめる大又川橋梁がある。ゆっくりと景色を楽しめるよう、列車は橋の上を徐行しながら通過していった。

橋の東側。あちらの方から列車と鉄橋の写真を撮るといい構図になりそうだ。

道路がある方とは反対側。半分ほどは枯れてしまっているが、少しだけ紅葉の気配は残っている。紅葉のピーク時に来たらもっといい景色が望めるはずだ。

大又川橋梁を過ぎた後も、風光明媚な景色は続いた。

そして列車は阿仁合駅に到着した。阿仁合駅は秋田内陸線の主要駅で、秋田内陸縦貫鉄道の本社もこちらに設置されている。駅名標の住所を見ると「阿仁銀山」とあり、ここら辺から採れる鉱石の輸送のために出来た鉄道であると推測される。さすがは主要駅、こちらでかなりの乗客が入れ替わり、車内の空気が一変した。

阿仁合駅にはレストランが併設されており、馬肉シチューの評判が良いそうなので機会があったら食べてみたいと思っていたが、リニューアルした際に無くなってしまったそうだ。それに、この日は曜日の関係で定休日であった。休日なのに容赦ない。

三角屋根が特徴的な駅舎。個人的には横の信号機がいいアクセントになっていると思う。

駅舎と反対側には車両が留置されていた。秋田内陸線で普通車として運用されている車両はAN-8800形で、製造から30年以上も経っているベテラン車両。私の中での秋田内陸線のイメージは、奥の線路に止まっている、白い車体に赤いラインの車両である。

映画「君の名は。」に出てきた駅のモデルになっているらしい、前田南駅。急行なので軽快に通過していった。

阿仁合駅の次の停車駅は阿仁前田温泉駅。クウィンス森吉という施設が併設されており、温泉に入ることができる。時間があれば、ここで温泉に入ってからレストランで小腹を満たすのもアリである。

米内沢駅。ここらへんまで来ると、そろそろ終点に近づいてきた雰囲気が漂ってきた。

車窓も、田んぼなどの平たい景色が多くなってきた。

もともとは「小ヶ田駅」だったが、近隣の遺跡が世界遺産に登録されたのを受けて、観光の呼び起こしのため「縄文」が冠された。田んぼアートでも有名なところだが、稲が生育している時期、つまり夏に来ないと見ることができない。また、大館能代空港の最寄駅であり、旅行前はこれを利用したルートも探索したのだが、こういう便利ルートに限って中々バシッと決まるルートが組めない。

縄文小ヶ田駅を出ると間も無く終点の鷹巣に到着した。ここまで2時間程度の旅程であった。

写真の左側が秋田内陸線が到着したホームで、切欠けホームとなっている。その向かいはもうJR線(秋田方面)のホーム。この駅は角館とは異なり、ダイレクトにJRと乗り換えられるようだ。今までローカル線の旅をしていたのが突然、こんな長いホームに投げ出される感じになり、なんとなくスッキリしないのは気のせいだろうか。

とりあえず駅舎の観察のために外に出てみた。秋田内陸線の駅舎はロッジ風。

お隣にはJRの鷹ノ巣駅、地方駅でよく見かけそうなスタイル。地名は「鷹巣」、秋田内陸線も「鷹巣」なのだが、JRの方には何故か「ノ」が入っている。似たような例だと神戸の「三宮」がある。

鷹巣からの奥羽本線(弘前方面)は数分の接続と良好。やってきたのはこの地区お馴染みの701系。北東北の電化路線は主に701系が運用に就いているが、この車両はオールロングシートであり、またどこまで行ってもこの車両に付き合う必要があることから、青春18きっぷなどで長旅をする旅行者からはあまり評判が良くないようだ。この車両も導入してからだいぶ経つのではないだろうか。

この電車で大館まで行き、花輪線に乗り換えた。

(続く)

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