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2021年11月:丹後若狭の鉄道旅(その5:小浜線でひたすら東へ)

京都丹後鉄道の乗車を終え、東舞鶴駅にやってきた。前回はこちら

ここからは、福井県の嶺南地方を横断する小浜線に乗車する。小浜線へは初乗車。

前回降り立った東舞鶴駅は、路線図的には舞鶴線と小浜線の終着駅となっているが、意外にも1面2線の島式ホームがあるだけであった。舞鶴線と小浜線はスルーできるようになっており、1日一本のみ小浜線から舞鶴線の西舞鶴駅まで乗り入れる列車が設定されている。

次に乗車するのは、13時37分発の敦賀行き。乗り換え時間が25分あったので昼食を食べたかった所だが、25分で確実に戻ってくるためには駅前にファストフードでもない限り難しいだろうと思い、断念した。舞鶴というと魚介類が美味しいだろうと思われたので、時間があれば寿司屋でも覗こうかと思っていたのだが、本数の少ないローカル線を乗り継ぐ旅では、卒なく乗り継ぎをこなしていく方を優先せざるを得ない。持て余してしまった時間は、お土産などを見ながら時間を潰した。

小浜線、舞鶴線ともに本数が少ない。これから乗る小浜線は日中の本数が2時間に1本であり、合わせようと頑張らないとなかなか乗り通せない。

小浜線の車両は125系。電化された際に導入された車両である。125系は主に加古川線と小浜線でしか運用されておらず、加古川線に乗ったときは103系だったため、この車両に乗るのも初めてである。

車両の真ん中にはドアがあるように見えるが、こちらは実際には使用されない。一応ドアということで、車内のこの部分は元々フリースペースだったが、座席定員を増やす際にこちらにもシートが設置されている。後から無理やり設置した座席のため、この付近は窓割が合っておらず、外の景色が見えない外れ席である。

側面のこの部分だけ見ると、関西を走っている223系などと変わらない感じ。JR西日本は良くも悪くも標準化が進んでいるような気がする。

さて、早速125系に乗車してみたが、空席があったのは先ほど述べた「外れ席」のみだった。仕方なくそちらに座り、前の座席の窓のおこぼれから車窓を眺めることにした。

しばらくは海から離れて走行するため、緑の景色が続いた。そのうち乗客がパラパラと降りていき、若狭本郷駅に着いた頃、進行方向左側の席が空いたのでそちらに移動した。左側に座ったのは、もちろん海が見えることを期待してのことである。

若狭本郷駅。

若狭本郷駅から加斗駅の間は、小浜線の中でも海が見える数少ない区間である。ただご存知の通りリアス式海岸で有名な若狭湾のこと、海と言っても水平線が見えるわけではなく、小さな湾の出口にある半島部分が見えることがほとんどである。左側は、大島半島を結ぶ青戸の大橋。

加斗駅を過ぎるとまた少し海を離れていき、海沿いとは思えない景色に戻った。

勢浜駅の手前。複雑な海岸の様子がよくわかる構図である。

勢浜駅。秘境駅感を出している駅として話題になっているようだ。

勢浜駅を出ると、高台を走っていた列車はだんだんと高度を下げていく。街並みが見えてきた頃、主要駅である小浜駅に到着した。

さすが小浜線の中心駅とだけあって、かなりの人の入れ替えがあった。駅舎の向こうにも迎えの人などがちらほらいて、駅は賑わっていた。

小浜駅付近からは、湖西線の近江今津駅まで国道303号線が伸びており、1時間に1本ほど出るバスが1時間ほどで近江今津駅と連絡している。小浜駅と京都駅の行き来を考えた場合、小浜線で敦賀を回るのは非効率的であり、このバスと湖西線を使うのが最速ルートとされている。そんな小浜駅も、敦賀駅から大阪駅までの北陸新幹線が通ることになっており、近い将来には京都駅まで20分弱で行けるようになる。

小浜駅から先は、再び海から離れて走ることになる。

途中駅の三方駅(左)と美浜駅(右)。美浜駅は原発がある地としてよく知られた名前である。

小浜駅から敦賀駅はまた単調な感じの景色に戻ってしまったため、特に景色を注視せずにのんびりと過ごした。敦賀駅に向かって徐々に人が増えていき、そして車窓の右側に北陸本線のループ線が見えると敦賀駅はもうすぐ。東舞鶴駅から2時間ほどかかり、15時33分に終点の敦賀駅に到着した。

敦賀駅に到着後。125系は意外に角ばったデザインである。

福井県内を走るローカルJRは、今回乗車した小浜線と越美北線があるが、両方とも減便、廃線の矢面に立たされている。今回の乗車では、立ち客が出るほどではないもののそこそこ乗客はいるようで、減便される路線という印象はあまりなかった。もっとも、平日などまた違う時間帯では見え方が変わるのかもしれないため、今回の乗車だけではなんとも言えないが。

また近い将来に新幹線が全通すると、敦賀〜小浜間の3セク化と、小浜〜東舞鶴間の(JRとしての)盲腸線化があり、また輸送体系が変わってしまうことだろう。ここら辺もひと騒動ありそうだ。

さて、ここからは福井駅に向かう。

(つづく)

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