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2018年秋:ウイスキーの聖地への旅(その5:蒸留所巡り1日目)

イギリスに到着し、その翌日にまるまる1日かけてアイラ島に移動した。

アイラ島で朝を迎え、ここから1日半、ようやく蒸留所巡りができる。

アイラ島での予定 

まず最初に、今回の旅行記に出てくる地名などについて簡単に模式図にしてみた(橙が地名など、緑が訪れた蒸留所の位置)。なお、今回フェリーで到着し、宿泊したのは「ポート・アスケイグ」というところである。

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島の中の交通は基本的に車。バスは本数が少なかったり、曜日によっては運行がなかったりするような情報があったので、今回はタクシーを手配した。

アイラ島観光の初日の予定は、①ポート・アスケイグをタクシーで出て、次の宿泊地であるB&Bの「ボウモア」に荷物を置いてからアードベッグに向かう、②アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグと蒸留所を巡りながら、ポート・エレンまで歩いて戻る、③待ち合わせたタクシーでボウモアに戻ってB&B併設のレストランで夕食、である。

ポート・アスケイグの朝

 久々のベッドでぐっすり眠り込んだ翌朝、眠い目をこすりながら外を見た。

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部屋から港が見えた。ちなみに秋だと日の出は日本よりも少し遅い感じ。朝食前に、少しだけ外を散歩することにした。

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港から続く道は坂になっている。道なりに登ると、宿泊したB&Bと海が見えて来た。対岸にはジュラ島が見える。調べてみると、ジュラ島は人口が数百人なのに対して鹿がかなりの数いるらしいことや、島内に一つだけ蒸留所があることなどがわかる。

適当なところで引き返してB&Bに戻り、朝食にした。

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コーヒーか紅茶か、と聞かれて反射的にコーヒーにしてしまったが、よくよく考えたらイギリスは紅茶文化だから紅茶にして起きても良かった。

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朝食はスコテッシュブレックファースト。イギリスでは「フルブレックファースト」とあれば内容は決まっているそうで、地域によって少々内容が違うらしい。煮豆やベーコン、目玉焼きなどはご覧の通りです。少し寄ってしまっているが、上の方に黒いブラックプディング(豚の血や脂身の腸詰め)がある。あと、スコットランドではハギス(羊の内臓を胃袋に詰めたもの)も伝統的な料理としてあり、これらは好き嫌いが分かれるらしい。私は「好き」の方だった。

朝からガッツリ食べて満足した後は、手配したタクシーに乗り、ボウモア経由でアードベックの蒸留所に向かった。

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途中は高いものが何もない、なだらかな景色が続いた。

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タクシーの通る道はほぼ一本道で、多少の起伏はあるがなだらかな道。左側通行だし、ここなら自分でも慣れれば運転できそうな感じだが、蒸留所ではウイスキーの試飲があるのでその選択肢は端から無かった。

アードベック蒸留所

蒸留所のツアー時間よりも早着してしまったため、周辺を散策。

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最初に目を引くのがこちらのポットスチル。アードベックのマークが刻まれている。

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とある建物の裏には、アードベックのロゴと共に6つの椅子が陳列されていた。

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よく見ると、ウイスキーの樽を使って作製されていた。

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さらに海の方に出てみると、写真でよく見る建物が見える。白塗りの建物に蒸留所の名前が書かれているのはよく写真で見ていた光景で、アイラ島の蒸留所に来たことを実感する。

さて時間をつぶしたところでツアーの受付を済ませまた。今回予約したのは、見学+試飲のコース。まずは施設の見学ということでお庭に出て、アードベッグの歴史など説明を受けた。見学の注意事項ですが、どうやら機械やらスチルポットやらの写真撮影はダメのようだった(と聞こえた)。特に、スチルポットのところは「写真撮影禁止」と掲示までされていたため、ここは安易に写真撮影をせずに大人しくしていた。

というわけで具体的な説明ができない。ピートを焚き付けている匂いなどはアイラ島のウイスキーそのものの香りで一気に引き込まれた。発酵槽のなかも一つ一つ見ることができ、匂いとかも体感することができた。ちょっと味見をさせてもらえたようで、何人かトライしていたが、発酵が盛んなものを摂るのがお腹の調子的に怖かったので遠慮してしまった。発酵槽の段階ではまだ味は飲めたものではないようで、説明の人がやたらとdisappoing beerと表現していたのが印象に残った。

見学を終えたらゲストハウスに戻り、試飲。 

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このような棚のある秘密の部屋みたいな空間に横並びになる。 

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出ている5本を順番に試飲することができた。

色々説明を聞きながら試飲するのだが、説明の大半はキャッチできず、英語力のなさを痛感。そしてウイスキーが次々と注がれていくのについていくだけで精一杯だった。30分で5ショットという普段でも飲んだことのないペースなのでついていけないのは当然なのだが、周りの参加者が平然としているのがすごい。ウイスキーの語源は「命の水」であるが、本当に水のように飲んでいるのが信じられなかった。

ツアー終了後は、お昼ご飯。併設のレストランの評判が良いとのことで、昼食はこちらでいただく予定にしていたのだが、あいにくの休業日。昼ご飯は無しとなってしまった。

ツアー開始時は曇り空だったが、昼になると晴れやかな天気になっていた。

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曇り空もアイラ島らしいけど、晴れてると景色もさらに映える。

アードベッグのツアー、何を言っているのか全てを理解できなかったが、半年前に余市の蒸留所を見学して予備知識を得ていたため、なんとなく話に乗っていける感じだった。その一つ一つの過程をより間近に見られるので、多少聞き取れなかったとしても問題なく楽しめる内容だった。

ラガヴーリン蒸留所とラフロイグ蒸留所へ

アードベッグを後にし、次のラガヴーリンまでは徒歩で移動。

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ここから1メートルでラガヴーリン、2.5メートルでラフロイグ、3.25メートルでポートエレン、意外と隣接しているようだ(な訳ない)。ここからラガヴーリンまで2km弱をのんびりお散歩。

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歩道と車道が分離されている、このような道をずっと歩いて行く事になる。

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いたるところで羊を飼育している。気候は全然違うが、沖縄の離島のような緩やかさが漂っている。

こういうところで土が剥き出しになっていたが、ウイスキーに使われている泥炭だろうか?

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ふと振り返るとアードベッグの蒸留所が遠目になってきた。緑と海と白い蒸留所が綺麗。

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アードベッグから少し歩くと、ラガヴーリンの蒸留所が見えてきた。次の予約まで少し時間があったため、手前の海岸線でのんびりと過ごした。 

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海の方をよく見ると、野生のアザラシが同じようにのんびりとしていた。

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気持ち良さそうに休んでいる。 

またしばらく歩いて、ラファヴーリンの蒸留所。

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ここでは見学ではなく、ウイスキーセミナーみたいな感じのツアーを予約していた。 

喫茶店のようなところで時間まで待つように言われ、時間になったらセミナールームに案内された。セミナーでは、ウイスキーを始め、香料や泥炭など、ウイスキーを語る上での重要な素材がそれぞれ詰められた小瓶セットが配られ、これらを使いながら講師が30分ほど講義をする形式。ちなみに、大半は理解できず。。。自分の英語力の問題の上に、スコティッシュの訛りがあると全く歯が立たない。こりゃ帰ったらちゃんと勉強しなきゃなと思った時でもあった。

「ラガヴーリン」ファンの友人は「日本で買うよりかなり安い」と言ってお買い物していた。ボトル1本を開けるのも大変な自分は買い控えたが、ウイスキーをグビグビ飲む人にとっては楽しいショッピングのはずだ。

ラガヴーリンからはまた同じように歩き、ラフロイグの蒸留所に向かった。

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 今回は時間の関係上ツアーには参加できなかったので、

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こちらのゲストハウスでお買い物。ここはかなり土産が充実していた。ウイスキーを使ったマーマレードを買おうか悩み、また明日もあるだろうと思って買い控えたが、結局ここでしか見なかったので、買わなかったことを後悔。お土産というのは買える時に買っとかないとだめ。買い控えた意味がわからない。

ラフロイグも、海側に回るとロゴ入りの建物を見ることができる。

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ここからさらにタクシーとの待ち合わせ場所であるポートエレンまで歩いた。待ち合わせの時間まで時間はまだまだあったので、スーパーで簡単なサンドウィッチを買って昼ごはん。ここまで何も食べなくても来られたほど、朝のウイスキー5ショットが重かった。

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ポートエレンでの時間つぶし。夕日が沈みかけ、肌寒くなってきた。この風景を見た時、「ああ外国に来てるんだなあ」と改めて実感した。思えば本土では移動が中心で慌ただしく、こういった町並みをゆっくりと眺めることもなかった。

ボウモアホテルに宿泊

タクシーに乗り、宿泊先であるボウモアホテルに向かった。ここでの夕食は、併設のレストラン。

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アイラ島に来たらまずはオイスター。こちらではオイスターにウイスキーを垂らして食べる習慣があるとの噂を聞いたことがあるが、特にそのようなメニューはなかったため、ドリンクとして注文したウイスキーを垂らしてみた。味の表現はしにくいところ。

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メインはお肉にしたが、残念ながら種類を忘れてしまった。

この後、夜のお散歩をした。大都市から離れているため、星空がとても綺麗。(ただ、冷えてお腹を壊してしまった)

(つづく)

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