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2018年秋:ウイスキーの聖地への旅(その3:JL43便 HND-LHR)

前回は出発空港の羽田空港のラウンジ巡りで終わってしまった。

ラウンジを後にし、出発ゲートである113番に向かった。B773ということで乗客も多いため、優先搭乗でさっさと乗ってしまうことにした。

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ゲートを通過し、エスカレーターで1フロア降りるといよいよ搭乗である。

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今回の座席は、エコノミーのバルクヘッド。非常口座席かこの席を狙っていたのだが、予想通りB773の当たり席だった。前はこのように壁になっていて足元は十分に広い。通路側に座っていた長身の方は壁まで足が届いていたが、私のような短足では足を伸ばしてもまず届かない。しかも、机やエンタメのモニターも肘掛から引き出すタイプのため、隣の人の邪魔をすることなく通路に出られる。さらに、幸いなことにこの日は隣が空席だった。唯一の難点は、離着陸時にビデオを見られないことと、荷物を全て荷棚に上げなければならないことである。前が壁になっているか何もないか、ということを除いて基本的には非常口座席と同じである。

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また、今回の座席は主翼のすぐ後ろ。主翼とかぶらないため、空からの地上の景色も楽しむことができる。

羽田からの出発、でも国際線、という不思議な感覚を引きずったままプッシュバック。羽田からは北海道に行く北方面へと同じ針路をとるので、34R滑走路のエンドまで回り込んだ。そして長距離路線の大きい飛行機らしく、長い滑走ののち、重そうに離陸していった。

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離陸してから1時間半ぐらいして、飲み物のオーダー。せっかくなのでワインにしてみた。

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そしてメインの機内食。ハワイやベトナムの反省を活かすことなく、蓋をとっていない写真しか撮っていないようだった。日本発の路線は、RED U-35:35歳以下の若い料理人のコンペティションでの入賞者がプロデュースする機内食。機内食の経験があまりないので他とは比較できないが、楽しめる食事内容だった。

フライトは12時間近くあるため、食事以外の時間はかなり退屈である。今回は太陽を追いかけていくため、羽田を昼に出て12時間も飛行機に乗るのに、ロンドンに着くのはまだ夕方。つまり、1日が非常に長くなるのである。寝なければいけないと思いつつも、しばらく機内ビデオを見て過ごすことにした。見たいものがなくなった頃、英語に耳を慣らそうと思い、英語のコメディアンのトークを聞くことにしたが、まったく聞き取れなかった。付け焼き刃の英語ではダメなことを実感し、先が思いやられる。

色々エンタメをあさっているうちに、2回目の機内食。離陸後10時間ぐらい。 

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エア吉野家。JALはエア〇〇シリーズを色々とやっていたのをニュースで見ていたが、今回は吉野家だった。

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中は普通の牛丼。これからしばらく日本食を食べられないので、こういうのは良かったりするのかも。 

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時間的にもそろそろ着陸かなとソワソワしだした頃、眼下にイギリスの街並みが見えてきた。ヨーロッパらしい戸建てと自然が見えてきてほどなくして着陸。ワンワールド系の飛行機が多く見えてきたらその中にスポットイン。ターミナル3に到着した。

無事着陸したところまでは良かったのだが、ヒースロー空港の入国審査が一番の不安である。というのも、ここの入国審査は世界でも屈指の厳しさであるというのを噂に聞いていたため。とりあえず、一般の旅行客であること(不法滞在して金を稼ぐような人ではないこと)が伝われば良いというのが本質のようだったなので、最低限の用意として帰りの航空券+イギリス国内の全ての予約関連の印刷物をファイリングし、スケジュールがわかるよう用意していた。先の観点から「現地にいる友人に会う」というのは不法滞在を疑って突っ込まれる要素らしいが、もし何か聞かれたら悪いことをするわけではないので英語で頑張って説明するしかない。無事に通過できるか心配になりながら並んでいたのだが、その間にも何人かがすんなり通れなかったのを目撃してしまい、余計に緊張感が高まってしまった。

いざ自分の番になり、呼ばれた審査官のところに行く。しばらくパスポートなどを見た後、「何をしに来たのか」とだけ聞かれたので「観光」と答えたのだが、それだけですんなりと終わってしまった。後から思えば、実は「What do you do?」と聞かれたのを聞き取りミスしていたかもしれなく、噛み合っていなかったので呆れられただけかもしれない(ただの英語できない観光客だとの判断?)。

ちなみに審査までに長時間並ぶこともヒースローでは有名な話なのだが、今回は40分程度だった。なお、これを書いている時点ではすでに日本パスポートは自動化されているため、審査官とのやり取りや、そのための待ち時間も全て過去のものとなっている。

とりあえず無事に入国できたことを友人に連絡し、待ち合わせ場所のパディントンに向かった。パディントンへは所要時間15分のヒースローエクスプレスが15分ごとに、所要時間30分のヒースローコネクトが30分ごとに出ている。ヒースローエクスプレスは日本円にして約3300円ぐらいするため、節約のためヒースローコネクトを使う心づもりでいた。ただ、いざ駅に着くと、①30分ごとのヒースローコネクトが次にいつ来るかわからない(改札に入る前に時刻表を見て判断することができない)、②券売機でヒースローエクスプレスのチケットの買い方はわかったが、ヒースローコネクトについてはどうすれば良いかわからない、などの理由で結局ヒースローエクスプレスにした。後で知ったことだが、ヒースローエクスプレスは早割のようなチケットがある(日付のみの指定)。今回のように節約目的でヒースローコネクトを考えるぐらいだったら、ロンドンへの飛行機をとる段階で一緒にこちらも買っておくのが選択としては良いと思われる。

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ヒースロー空港のイメージカラーは紫だったが、列車の内装も紫を基調としていた。ヒースローエクスプレスには一等席、二等席とあったが、二等席でも十分だろう。そもそも15分しか乗らないし、座れないこともなさそうだった。

このヒースローエクスプレスが、外国の鉄道の初乗車となる。これまで日本の鉄道オンリーだったので、海外事情には興味がある。

列車は地下駅である空港を出てしばらくすると地上に出た。大きく右へカーブしながら左手からの線路と合流。空港へ行く線路は支線のような感じで枝分かれしているようだった。先に通す電車があったのか合流地点で減速したが、ここからはかなり飛ばしていった。

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線路はずっと複々線。方向別ではなく、首都圏で見られるような緩急分かれているタイプの複々線。のどかな景色だったのと、揺れをあまり感じさせない線形の良さのせいで何km/h出ているのかよくわからなかったが、160km/hとか出ていたのかなと思うような快速ぶり。思ったよりも高規格だ。

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15分ほどで終点のパディントンに到着。大きいドーム状の駅舎は「これぞヨーロッパの駅」という雰囲気である。 

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乗車してきた列車。これはヒースローエクスプレス専用。

ここパディントンで友人と無事に落ち合った。ここから夕食をとって夜行列車に乗り込む予定である。

(つづく)

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