MENU

2019年7月:ベルギーからのイギリス再訪(その9:ユーロスターでロンドンへ)

ベルギーの観光を済ませ、ブリュッセル南駅にやってきた。

ここからはユーロスターでイギリスに向かう。今回の旅程を組む上では、ユーロスターに乗ることが一つのマスト事項であり、非常に楽しみにしていた。

ブリュッセル南駅付近はあまり治安がよろしくないことで有名なので、あまり寄り道せずにユーロスター乗り場に向かった。

f:id:SSG772:20200510162521j:plain

こちらから入り、ユーロスターの乗車手続きを行う。ユーロスターに乗車する前の手続きとして、手荷物検査がある上に、国際列車なので出入国管理もある。したがって、チケットには「30分前にはチェックインを締め切ります」「45−60分前には駅に来るように」との注意書きがある。20両近くある電車の乗客が一気に来るため、余裕を持つにこしたことはない(特にロンドン発の方は、パリ行きとブリュッセル行きが頻発するのでかなり混雑するらしい)。念には念を入れてちょうど1時間前ぐらい前に着いたが、この時はかなりガラガラで、荷物検査、EU出国審査、イギリス入国審査を10分程度で通過することができた。

イギリス入国と書いているが、この電車に乗ったらもうイギリスで降りるのみなので、ここでベルギーの出国審査と共にイギリスの入国審査もすることになっている。確かに目的地は決まっており、予め審査した方が合理的ではある(強制送還などの手間もかからない)。なお、色々と厳しいと評判のイギリス入国審査だが、この時はちょうど日本人も自動化ゲートを利用できるようになっていたため、こちらを利用することで本当にすぐ入国することができた。9ヶ月前とは大きな違いである。有人だったらホテルの予約やら航空機のチケットを見せた上で、「現地で誰かと一緒に行動するの?(ホテルの予約は友人名)」「なんでまたすぐ来たの?」とか聞かれたりしただろう。

f:id:SSG772:20200510162659j:plain

待合ロビーに出たら、あとは案内までひたすら待つのみである。字が見えづらいが、乗るのは17時56分発。この後は20時22分発があるのみ。日によってはこの間にもう1本あり、そちらを予約したかったのだが、この日はあいにく運休。

f:id:SSG772:20200510162811j:plain

ロビーは椅子がずらっと並んでいる。50分前ぐらいの時点で、既に多くの人がいる。なお、予約クラスがビジネスプレミアの人は専用ラウンジが使えることになっているが、今回のチケットはスタンダードプレミアなので利用できない。

f:id:SSG772:20200510162942j:plain

奥にはカフェもある。こういうちょっとした時間に一息つくにはいいが、結局こういうたぐいのものには立ち寄らなかった。

ベルギーでの2日間、時差ぼけの影響などもなくフル活動してきたため、ここらへんで結構眠気が来た。うたた寝を試みたり、のんびりこれから会うイギリスの友人と連絡を取ったりしながら待つこと数十分。乗車が始まる旨のアナウンスが流れた。

f:id:SSG772:20200510163207j:plain

ユーロスターとご対面。そして行き先がLondon St. Pancrasとなっている駅名標。れっきとしたイギリス行きの特急列車だが、鉄路だとなかなか国境を越えると言う実感もわかないのが不思議なところ。

早く乗らないと荷物置き場に荷物を置けなくなる、とのレポートを読んだことがあったため、車体の撮影は到着後にするとして、早速車内に入った。

f:id:SSG772:20200510163444j:plain

スタンダードプレミアをは座席配置が2−1である。

※ユーロスターは1等(2−1)と2等(2−2)の2種類の座席運用をしており、1等の席にはビジネスプレミアとスタンダードプレミアの2種類の料金がある。スタンダードプレミアのサービスとしては、1等座席を利用できることと軽食が付くことぐらい。ビジネスプレミアはちょっといい食事やラウンジ、優先チェックイン、予約変更の自由など、さまざまな付加価値がつくのだが、そのかわり割引運賃の設定もなく、べらぼうに高い。

自分の座席を探し、思わずびっくり。自分が指定した席は、どう見てもお見合い席の、しかも進行方向と逆向きの席だった。結構確認してから買ったつもりだったのだが・・・。イギリスに着いて車両を眺めているときに気づいたのだが、座席表で指定時の車両形式が実際に乗車したものと違っていたのかもしれない。

座席についてほどなくして、ユーロスターは静かに発車した。

f:id:SSG772:20200510163519j:plain

ブリュッセルを出てすぐ、進行方向右側にはタリスが停車していた。

f:id:SSG772:20200510163738j:plain

電車はこのような風景のところを疾走する。景色のせいかあまり速度感はないが、最高時速300kmの電車なので、それなりに出していると思われる。ちなみに写真に写っているこのボックス席は、私の座っている席と通路を挟んで反対側。この写真からも、今回の席が窓割りなども良くない席だったことがうかがえるだろう。

f:id:SSG772:20200510163631j:plain

18時30分ごろ、軽食が運ばれて来た。味の印象は・・・残念ながらあまり覚えていない。

f:id:SSG772:20200510163942j:plain

 ユーロスターのロゴ入りの水もいただけた。

f:id:SSG772:20200510163844j:plain

軽食を食べているあたりで、リール駅に着いた。この駅はフランスにあり、フランスの地を旅していることになる。フランスを訪問国とカウントしていいのか悩むが、ベルギーの時点でEUを出国していることになっているため、飛行機と同じく「ただ領土を通過しているだけ」と扱った方が妥当だろう。

ブリュッセルを出た時にはそれなりに空席がありましたが、ここから結構多くの人が乗って来た。 リールからまた電車は快走し、しばらくしたら、

f:id:SSG772:20200510164231j:plain

ドーバー海峡の下を潜っていた。ただのトンネルのような感覚ですが、国境越え。

f:id:SSG772:20200510164436j:plain

トンネルを出たらイギリス・・・といっても、同じような景色が続くのでまだ実感はわかない。

f:id:SSG772:20200510164331j:plain

この便はイギリス側でも途中2駅(ashford, Ebbsfleet)に止まる。こちらはashford国際駅。

新幹線でも東京ー名古屋がきつい私のこと。イギリスに入った頃には物珍しさも冷めてきて、結構退屈になってきた。 後半の方はネットを見ながら時間をつぶしていた。

f:id:SSG772:20200510164735j:plain

所要時間2時間19分、19時15分にセントパンクラス駅に到着しました。前回は外から眺めただけだが、今回は逆から。相変わらずのドーム型の開放的な駅である。

f:id:SSG772:20200510164853j:plain

電光掲示板にはWelcome to St. Pancrasの文字がある。 一度来たロンドンはもう勝手に馴染みのある土地扱いをしてしまう性格なので、これをみると安心感が湧いてくる。いくら英語を話せないと言っても、英語圏に入るとホッとする。

出口は一番前の方なので、結構歩くこととなった。

f:id:SSG772:20200510164619j:plain

 途中車体を撮ったりもしてみた。どうやら連接構造のようだ。

f:id:SSG772:20200510164950j:plain

そしてようやく、ブリュッセルで後回しにしていた、一番前の顔を見ることができた。この写真を撮る時に「あれ?」と初めて気づいたのだが、

f:id:SSG772:20200510165106j:plain

自分が乗った車両はなんか違う。隣から3台並んでいるのがe320と呼ばれる新しい車両で、自分が乗ったのは373形という一世代前の車両。373形は動力集中方式で、先頭車両と最後部に動力があり、中間が客車という構造(正確には違うようだが)。それに対してe320は動力分散方式で、新幹線と同じような感じであり、確かに現に先頭車両にもドアがある。動力集中方式の高速鉄道、というのに乗れたのは良かったのではないかと思うことにしました。そして前述した座席問題、多分シートマップはe320用だったのだろう。

f:id:SSG772:20200510165205j:plain

セントパンクラス駅の彫刻と時計。昨年はこの彫刻の後ろのガラス越しにユーロスターを眺めた。

出口で友人と落ち合い、ホテルに向かった。ホテルはユーストン駅とセントパンクラス 駅の中間あたり。翌日はユーストンからの出発なので、アクセスに好都合である。

f:id:SSG772:20200510165301j:plain

セントパンクラス駅を外観から。駅名標があったので写真を撮ってみた。19時30分ごろになっているが、やはり外は明るい。また、イギリスに到着して時間も1時間巻き戻ったため、得した気分にもなる。ホテルに荷物を置き、夕食のためピカデリーサーカスの方に出かけて1日を終えた。

・・・実はこの日、世界的な大会がピカデリーサーカスで行われており、日本でいうハロウィンの渋谷のような状態になっていた。「えらい日に重なったなあ」と思いながらなんとかお店に入り、夕食を済ませた。そういえば、ホテルの予約をした友人が「なぜかこの日はホテルに全然空きがないし、高い」と言ってた気がする。

夕食の後はロンドンのホテルでぐっすり寝て、次の日からイギリス観光に出かけた。

(つづく)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次