MENU

2021年11月:紅葉の残る北東北へ(その3:秋田内陸線でマタギの里へ)

羽田→秋田→角館と来た。前回はこちら↓

角館からは秋田内陸縦貫鉄道 秋田内陸線に乗車する。94.2km 29駅にも及ぶ路線で、四季のいつに乗っても沿線風景が楽しめそうなので、前々から乗ってみたいと思っていた。

角館駅を出て右側に、秋田内陸線の駅舎があった。中に入って窓口で切符を購入するが、案内の人に鷹巣まで行くことを告げると、「次の急行に乗るなら、乗車券+急行券よりもワンデーパスの方が安いからそっちにしておくね」と言われた。ワンデーパスの定価は2500円で、通常料金2020円よりも高いはずだが、ちょうどこの頃は期間限定の25%オフキャンペーン中だったようで、そちらの方が安かった模様。

せっかくなので駅名標。駅名標自体は年季が入っていたが、その周りには色々な言語での歓迎ボードがあった。

ここから乗るのは急行もりよし2号。沿線のシンボルである森吉山に由来する種別名である。

停まっていたのはこの車両。秋田縄文号と名付けられていて、内装は縄文時代をイメージしているそう。さすが急行ともなると一段といい車両が使われている・・・と思いながら、とりあえず先頭の方に向かう。

よくよく見ると、前に2両も連結している。こちらは秋田マタギ号で、マタギ(狩猟民のこと)が暮らしている古民家風の内装。マタギを漢字にすると「叉鬼」のようだ。

2両分のホームに入りきっていない、黄緑色の車両が先頭。このドアの入り口にここに駅員が立っており、「後ろ2両(秋田縄文号、秋田マタギ号)は貸切車両で乗れないこと、ここから入って前の黄緑色の車両に移動してください」との案内があった。ここまで見た車両には乗れないようだ。

調べてみると、縄文号とマタギ号の特別仕様車は貸切車両として案内されていて、事前に申し込めば片道50,000円(通常料金)〜で車両ごと貸し切れるようだ。今回の旅程では空車まま連結されていたので、おそらく角館までの乗客が利用しており、折り返しで車庫に送り込むところなのだろう。

一般車の内装。ボックスシートは全て先客がいたため、車端部のロングシートに座った。シートの模様をよくみると、秋田犬の絵柄である。なお、観光アテンダントが同乗しており、道中は観光名所の案内に加えて車内販売を行なっていた。

列車は角館を出ると、次の停車駅の西明寺駅までは開けた景色が続いたが、だんだんと山の中に入っていく。

しばらく、桧木内川を見ながらの景色が続いた。

西明寺の次の停車駅、松葉駅あたり(たぶん)。急行停車駅に近づくと、少し開けた感じになる。遠くに見える山々は見事に紅葉しており、来た時期は悪くなさそうだ。

段々と山深いところに入っていき、期待していた景色になってきた。標高もそれなりに高いところを走っていそう。

さて、戸沢駅〜阿仁マタギ駅には「十二段トンネル」と呼ばれる、秋田県内で最も長いトンネルがある。全長5.7kmもあるのだが、その全ての区間が直線であり、なおかつトンネル内に標高の最高地点がある。すなわち、一直線に駆け上がり、そして中間地点から一直線に駆け降りるような構造になっている。そのため、中間地点に差し掛かった数秒だけ、トンネルの入り口と出口が同時に見えるという珍しい光景を目にすることができる。しかし、今回は後ろに増結車両が2両もあったので、よくわからなかった。

阿仁マタギ駅。カタカナが入っていて印象的な名前の駅。秋田内陸線の中心地の阿仁地方はマタギの発祥の地ということで、駅名にもなっている。この駅から車で5分ほどのところに「打当温泉 マタギの湯」があり、連絡すると送迎してくれるらしい。途中下車するならば候補の一つである。

阿仁マタギ駅を出て所では「かかしコンテスト」が行われており、多くのかかしが並んでいた。

阿仁マタギ駅でまとまった人が降車したのでボックス席が空き、座席を移動した。窓下のテーブルにはこのような路線図が描かれていた。

人も少なくなってきたので、時々前面展望もしてみた。ずっと張り付きはしなかったが、360度いろいろな方向から景色を楽しむことができるのは良い。

結構な高さの鉄橋で川を越えていく。川を渡る際にパッと開ける景色が見どころ。

一番標高の高いところを越えたので、路線の前半とはまた河川が変わっている。地図と照合したら、比立内川と阿仁川の合流地点っぽい。

上のような景色が見えたと思ったら、程なくして比立内駅に到着。距離的にはちょうど中間地点である。ここで対向列車との交換だったが、向こうは青色とまた違ったデザインであった。

(続く)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次