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2023年3月:天空に一番近い路線に乗る半日旅(前編:新幹線を使って小諸駅へ)

小海線は、山梨県の小淵沢駅を起点とし、長野県の小諸駅に至る路線。全線を乗り通すと2時間〜2時間半ほどかかり、また起点・終点が微妙に都心から離れているため、何度か乗車の機会を伺ったものの中々乗れずにいた。ちょろっと訪れて帰るにしては少々遠く、どうせ長野に行くなら他に行きたいところも抱き合わせて1日かけるのが良いか・・・と思ってしばらく忘れていた。ところが、自分の生活リズムが朝早くにシフトし、普通に始発レベルで行動するようになってから改めて時刻を調べてみると、朝イチでぐるっと回って昼間に帰ってこられることが判明した。ならば都合の良いタイミングでパパッと回ってきてしまおうと思い、決行に至った。

ルートにするとこんな感じ。東京を6時28分に出る新幹線に乗り、新宿に12時45分に戻って来られる。幸い職場が中央線の近くにあるため、平日ならば半日休みを取って午後から涼しい顔をして出社することができる。ちょうどいいことに、軽井沢→小諸の区間で接続する しなの鉄道 の列車が平日のみ運行となっているため、このルートを回るのは平日である必要があるのだ。(これを土日に決行しても小海線の列車は同じなのだが、新幹線で佐久平まで行き、小海線を一旦逆方向に乗って小諸に向かうことになる。もっとも、土日に行く場合は半日で慌てて帰ってくる必要がないので別の手立てもあるが・・・)

というわけで、やってきた東京駅。

ホームにやってきたのは6時20分。各方面への始発列車はすでに北へ旅立ち、2番手の列車が発車を待っている時間帯。乗車するのは左側の「はくたか551号」である。

ちょうど10号車付近にいたため、隣のホームに停車していたE5系とE6系の連結部を見ることができる。いつ見ても赤と緑のコントラストが綺麗な部分。

さて、少し余裕を持ってはくたか551号へ乗車。

インテリアはお馴染みのデザイン。車内チャイムが上越新幹線と同じものだったので、E7系のようだ。とりあえず指定した席に座って椅子を倒し、ホームのコンビニで購入した朝食を食べ始めた。

この列車、始発の「かがやき」が出た後なので空いているのかと思いきや、このあと上野、大宮と乗客を拾ううちに窓側の多くが埋まっていった。ただ、いつもどの程度混んでいるのかを知らないので、普段からこのような感じなのかはわからない。

大宮を出ると新幹線の本領を発揮。新幹線の高架を並走するニューシャトルの終点、内宿駅らしき駅舎を見届けてから、本を読んで過ごした。そこまで眠くはないが、寝過ごして軽井沢を降り損ねてしまうと全ての計画がパーになってしまうため、いくら退屈しても寝ないようには気をつけた。大宮駅を出て20分強、あっという間に高崎駅へ到着。

高崎駅付近では107系の姿が見えた。JRからは引退したものの、どうやら上信電鉄へ譲渡されてまだ活躍しているそうだ。昔は高崎エリアを青春18きっぷで駆け抜けることが多かったが、幸運にも107系に巡り合うことは少なかったように思う。幸運にも、と表現したのはオールロングシートで避けたかった車両だったからである。そんな電車でもいざ引退してしまうと、もう少し乗っておけば良かったと不思議な心持ちになる。

バラエティに富む車両は、上信電鉄の車両ということだろう。ここら辺は完全に守備範囲外。

高崎駅を出たら、15分ほどで軽井沢に到着。安中榛名駅を通過するところを見過ごさないように車窓に集中していたこともあり、あっという間に着いた感覚。

駅舎へ上がるエスカレーターは風除室のような造りの中。寒冷地である北海道では見る光景だが、軽井沢もこのような感じになっていたとは思わなかった。

乗り換え時間が9分しかないため、駅舎の観察のみ。こちらはアウトレットとは逆側の出口。三角屋根の綺麗な駅舎。

駅前はこのような感じ。観光の中心地はこの道を少し進んだ先の方だと思われる。

さて、小海線の出発点となる小諸駅までは、しなの鉄道で20分ほど。しなの鉄道の改札も、新幹線の改札と同じコンコースに設置されている。角のお店には峠の釜めしの看板が出ているが営業時間前。テイクアウトが買えれば、昼食にもってこいだったのに。

しなの鉄道はICカードに対応していないため、切符を購入して入鋏してもらう。階段を降りるとウッドデッキ風の広場があり、子供向けの施設としてキッズステーションが設けられていた。

駅のホーム自体は1面2線の簡単なもの。線路の向こう側を見ると、右側にもう一個ホームがあり、EF63形が停車しているのがわかる。新幹線開通前はおそらく、地平にあった駅舎の接続する単式ホームとして稼働していたのだろう。EF63形は横川〜軽井沢の碓氷峠を越える際に使用されていたもので、展示のために置いているのだろうか。この時は気づかなかったが、旧駅舎の部分も改装して使用しているらしい。乗り換えにもう少し余裕があれば見て回れたのだが・・・

これから乗車する小諸行きの電車は、2両編成のSR1系。どう見てもJRのE129系である。

座席もJR東日本お馴染みの硬いシートが並ぶ。

軽井沢駅を出たら、しばらくは左側に新幹線の線路を見ながら西へ進む。しなの鉄道も新幹線も地平レベルを走っているため、家の方が高い位置に見える。

軽井沢の一帯を離れると、少しばかり高原の風景を楽しめる区間があった。夏になると緑が映えそうな景色。

小諸駅の一つ前を出て、いつの間にか左側を小海線の線路が並走していた。

8時06分、小諸駅に到着。向かい側に停車しているのは、7分の接続で発車する長野行き。ここまで乗車してきた小諸止まりに加え、小海線の列車が同着した関係で、両方の列車からの乗り換え客を乗せてかなり混雑していた。ちなみにこの車両、

115系の初代長野色だった。

乗換時間は10分しか無かったが、切符の関係で一度出場しがてら、駅前ぐらいはしっかりと観察。

こちら側は商店街が続く道。

小諸駅の近くに小諸城址があるそうで、滞在時間が1時間以上あれば少しは見学できたかもしれない。このほかにも観光名所がいくつかあるので、素通りするには惜しい街。小諸といえば駅ナカなどで見かける「小諸そば」で耳にする地名であったが、観光名所との視点で考えたことがなかったのが実のところ。

駅前だけ確認したら早速改札に戻り、小海線のホームへ向かった。

(続く)

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