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2023年3月:天空に一番近い路線に乗る半日旅(中編:小海線の旧佐久鉄道の区間を進む)

小諸駅までやってきた。前回はこちら↓

小諸駅で一旦出場し、駅前の観察を済ませたのちに再度入場。

8時16分発の小淵沢行きに乗車する。小淵沢まで通しで乗れる列車は1日8本のみ。その8本は結構夕方に偏っているため、午前中となると2本のみ。

JR側の駅名標。2017年ごろに、星空と八ヶ岳をイメージしたものに変更されている。

乗車するのは2両編成のキハ110形。小海線といえばずいぶん昔にキハ200形が入っており、もしそれが来たらどうしようかと思っていた。だが、実際は置き換えが進んでいるどころか、キハ200形自体が3両しか製造されておらず、キハ110形が来る確率の方が高かったようだ。(一方で水郡線はあっという間に置き換えられており、一体どのような基準で新車を入れているのだろうか)

車内は程よい乗車率で、ボックスシートも相席となっており、立ち客もちらほらいるという状態だったので、とりあえず後面展望できる位置に避難した。

小諸駅を出ると、しなの鉄道に沿って、来た道を戻っていく。東小諸駅、乙女駅の2駅はしなの鉄道沿いにあったが、しなの鉄道に乗車している際にはこれらの駅の存在に気づかなかった。乙女駅を出るとしなの鉄道と別れ、いよいよ小海線の区間に入っていく。

長野県の一都市である小諸市を出たということで、少し緑が多いところを走るのかと思っていたのだが、実際は街中を走っている感じ。小諸駅に到着した下り列車が多くの乗客を降ろしていたことからも、市街地を走る一路線としての役割を担っているようだ。小海線の小諸側では、八ヶ岳などのリゾート地を走る路線のようなイメージとは全く違う様相を示していた。

小海線の唯一の乗り換え路線がある駅、佐久平駅。新幹線が小海線の高架の下を走る構造となっている。パークアンドライドが進んでいるらしく、駅前には大きな駐車場が備わっていた。

佐久平駅の次、岩村田駅。ここで多くの降車客があった。佐久平駅はあくまでも新幹線ができた時に新設された駅であって、この辺りの中心的な駅はこの駅のようだ。ここで車内が空いてきたので、前面展望の方へ移ることにした。

滑津駅。佐久市の住宅街はまだまだ続いている様子。野山をかき分ける路線を想像していただけに、ここまで市街地が続くのは完全に想定外だった。

そうこうしているうちに、小諸駅から30分弱で中込駅に到着。最初の主要駅である。

10分ほどの停車時間があったため、少しだけホームに出て息抜き。

留置線にはHIGH RAIL1375が停車していた。HIGH RAIL 1375は小海線の観光列車。小海線が普通鉄道での最高地点を通過し、その標高が1375mということに因んでいる。キハ110形とキハ100形の2両を繋いでおり、両形式の違いは車両の長さということで、写真のアングルから見ても2両の長さの違いがよくわかる。

中込駅を出ると、再びこのような雰囲気が続く。ここまでに比べると、少しだけ住宅の密度が低くなったか。

臼田駅。小海線にも、2面2線の線路の片方が剥がされ、単線化した駅が見られた。調べてみたら、この駅は昔は2面3線だったようだ。

2駅先の羽黒下駅。ここも昔は2面3線だったようだ。

駅舎も立派な木造駅舎となっており、それなりの地位の駅だったのだろうか。

だんだんと家が少なくなってきたが、まだ平地。ただ、奥の山がだいぶ近づいてきたような感じがした。

馬流駅を出たあたりで千曲川が見えてきた。

少し街並みが賑やかになってきた頃、今度はしっかりと2面3線として稼働している駅が見えてきた。この日初めて、キハ200形の姿を目にした。

小海駅に到着。路線名にもなっている駅で、小諸側の区間運転は長くてもここまで。小諸〜小海間が佐久鉄道として最初に開業したところからも、この区間に需要があったことが窺える。ここから野辺山駅までは輸送密度が一番低くなる区間となる。

小海駅は、小諸駅から数えて20駅目。小淵沢駅まであと10駅と駅数的にはあと少しなのだが、時間的にはまだ半分、距離的にはまだ4割ほどしか進んでいない。小海線の旅は予想以上に長く、だんだんと退屈になってきたところだったが、少しずつ景色が変わってきたので気分新たに前面展望を続けた。

(続く)

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