JALのB772がインシデントを起こしたのが2020年12月、それ以降PW製のエンジンを積んでいるB777が運行停止となった。JALもANAも該当するB777を運行していたが、両社でB777のその後の運用に違いが出ることとなった。JALでは国内線用のB772/B773がPW製エンジンを積んでいたことから、これらを一気に退役させ、国際線で運行していたB772ER（GE製エンジン）を国内線用に転用した。一方ANAは、国際線のB773以外は全てPW製エンジンを積んでいたためほとんどが運行停止となったものの、現在退役したのは一部で、最近になって国内線用の機材が徐々に復帰している。500人以上を詰め込める国内線用B773が戻ってきたのは最近ニュースにもなっていたところである。
さて、こんな前書きを置いたのは、今回の旅はこれに関連するからである。JALでは国際線で運行していたB772を国内線用に転用したと先述したが、その際にシート類のコンフィギュレーションを変えていない。つまり、「JAL SKY SUITE III」を搭載したビジネスクラス、2-4-3の変則的なアブレストのエコノミーの座席のまま、国内線として運用されている。前者はクラスJ、後者は普通席という扱いである。
このブログでも何度か触れていた話題ではあるが、ずっと指を咥えて見ていただけで、なかなか乗るチャンスがなかった。そこで、B772ERで運行される便に「正規料金に近いチケット以外で」乗れる日と路線を探し、2022年の春先にそのチャンスが巡ってきた。「正規料金に近いチケット以外で」というのが一つのハードルで、B772が充当されている便は軒並み満席か、空いていても高い運賃のチケットしか残っていないという状態が続いており、なかなか安いチケットを購入できる日程が無かった。そんなわけで、今回は日程・行き先ともに飛行機の空き次第となった。
いくつかの日程でサーチしたところ、とある日の羽田→福岡の朝一の便でB772のSKY SUITE（クラスJ）がとれた。羽田ー新千歳、福岡、那覇を中心に運行されているが、またしても行き先は福岡になった。
というわけでやってきた羽田空港。今回の行き先は福岡空港なので、南ウイングからの出発。ファーストクラスのエントランス、JGCエントランスと続くが、今回はJGCエントランスから。人の移動の多い時期とあって、6時前から相変わらず結構な人数が並んでいた。
乗るのはJL303便、羽田6時25分の始発便。出発案内には堂々と”ボーイング777-200ER”の文字が表示されている。
B772。飛行機にハマり始めた頃は、羽田ー伊丹線の時刻表にはB772がズラリと並んでいたが、なかなか見ることのできない機材になってしまった。ちなみにレジ番はJA701Jということで、B772ERのトップナンバーではなかろうか。
この後は飛行機に搭乗・・・と思いきや、この日は福岡の天候が荒れている模様で出発が遅れるとのこと。かすかな記憶では、降りられなかったら他の空港へ行く可能性があるという条件付きにもなったような気がする。他の大多数の乗客には申し訳ないが、私自身はこの飛行機に乗って飛ぶことができれば目的は達成してしまう。
というわけで、6時24分になってもこんな出発便一覧を撮。仙台行きの便があり、今になって見返して何でだろうと思っていたのだが、地震の影響で東北新幹線が平常運行できなくなった頃だった。
新しい出発時刻まで30分ぐらいあったので、最初はスルーしたラウンジに行ってコーヒーをいただいた。のんびりしたかったところだが、乗る便が満席近く、長蛇の列に巻き込まれずにサッと乗ってしまったかったため、早めにラウンジを後にした。
さて、6時40分すぎに搭乗が始まった。大体40分ぐらいの遅れである。
今回はSKY SUITE IIIとのことで、このような座席を利用できる。この記事についてはとりあえず福岡に行くところまで進めてしまい、次の記事にて機内紹介をしたいと思う。
C滑走路から南向きに離陸。7時ごろなのでだいぶ離陸機が増えている。
全国的にあまり天気の良い日ではなく、この日はずっと雲の中のフライト。せっかくなのでB777の大きいエンジンと一緒に雲の写真。
あまり地上の景色を見られないので、モニターに地図を出しっぱなしにして、本を読んだり寝っ転がったりしながら時間を過ごした。食事の無い羽田ー福岡線は久々でもあり、体感的に結構長く感じた。
山口県から海に抜け、福岡県の北側に回り込んだ頃、雲の下に出た。
9時過ぎ、福岡空港に着陸した。せっかくのB772なので、雨のなか展望デッキで乗ってきた飛行機を一眼だけ見ておいた。
ここからは福岡県内を少しブラブラして時間を潰すが、その様子に入る前に、次回は機内レポを挟みます。
（続く）
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