苫小牧駅までやってきた。前回はこちら↓
16時半を回り、この旅も大詰めを迎えてきた。帰りの飛行機は新千歳空港を21時ごろの便であり、まだまだ時間がある。そこで、一足伸ばしてみることにした。
乗車するのは17時02分発の日高本線。この路線も一日8本のみの運転となっているので、30分の接続で乗れるのはタイミングが良い方か。
かつての日高本線は様似駅まで通じており、146kmにも及ぶ長大路線であった。しかし2015年に高波で路盤が流出してしまい、鵡川ー様似間が運休。2021年にこの区間が正式に廃線となってしまった。その結果、旅客営業駅が苫小牧駅を入れて4駅のみの、30kmほどの路線となっている。3駅先が終点といっても駅間が長いため、全部で30分ぐらいを要する。
廃止区間については、高波被害を受けてしまうほどの海岸沿いを走っており、絶景区間であったことは想像に難くない。乗れなかったのが残念。
乗車するのはキハ40形。日高本線といえば、独自カラーのキハ40形が運用に就いているのかと思っていたが、あれはもうなくなってしまったようだ。
沿線風景は、このような原野が続く。最後の最後で、北海道らしい風景に出会ったような感じ。石北本線のような峠越えも良いのだが、こういった果てしない原野の方が北海道らしいように思う。途中で鹿の群れを見つけたが、一瞬で通り過ぎてしまい、とても撮影などできなかった。
勇払駅〜浜厚真駅間で、突如として大型のフェリーが見えた。敦賀・新潟・秋田を結ぶ新日本海フェリーのターミナルである。旅客営業している苫小牧港は2つあり、片方は駅からタクシー圏内の苫小牧西港、そしてもう片方がこちらの苫小牧東港である。次の浜厚内駅から2kmぐらいの距離に位置するが、日高本線の本数の少なさは勿論のこと、夜中は明かりなどないし、動物も出没しそうなので、アクセスルートとしては非推奨となっている。
浜厚内駅。貨車駅舎となっている。
終点の鵡川駅に到着。浜厚真駅がシールとなっているのは、1ヶ月前まで浜田浦駅が営業していたから。
乗車してきたキハ40形。ここで同じく撮影していた人の姿があり、同じ列車で折り返す同業者が数人いることを確認。
駅舎へ行くには構内踏切を渡ることになる。駅舎接続するホームではなく、対向ホームを使用しているのはポイントの関係ではある。棒線化してこちらのホームを撤去するとかしないんだ・・・てか、向こうのホーム、柵を立てて使えなくしているし。
様似の方へ伸びていた線路も、フェンスで遮られている。
鵡川駅の駅舎。バスロータリーにもなっている。列車の到着後、バスが乗り換え客を待って発車して行った。
20分弱で折り返すため、駅前観察もほどほどに列車に戻る。
乗ってきたキハ40形で折り返す。JR北海道も車両の置き換えを少しずつ進めているあたり、こんな堂々としたキハ40形を撮るのは、もしかしたらこれが最後なのかもしれない。
帰りは薄暮の中、行きと同じ景色を眺めながら過ごした。ただ、街灯などのない区間なのではっきりとした景色は見えず、フェリーターミナルが一層目立っていた。
苫小牧に18時19分に到着。飛行機は21時頃の便なので、苫小牧19:46発の特急北斗に乗れば十分に間に合う。だが、苫小牧で夕食どころを探して食べるにも少し時間が中途半端なため、ここは次の千歳線に乗って空港に向かってしまうことにした。海の駅が空いている時間帯だったら好都合だったのだが・・・（今から思えば、強行してでもどこか行けばよかったと思う）
発車を待つ733系。
車内に人はまばら。
苫小牧駅から3駅で南千歳駅に到着。石勝線の０キロポストが設置されていた。
跨線橋を渡り、空港行きの快速を待つ。少し前までは空港方面の発着ホームを入れ替えており、乗り換えに非常に便利だったのだが、いつの間にか戻ってしまったようだ。
19時14分、新千歳空港に到着した。北見駅から約9時間、だいぶ詰め込んだ乗り鉄旅であった。
ここからは飛行機に乗って東京へ帰るが、続きは次回へ。
〜ここまでの行程〜
- HND 7:10 → MMB 8:50 JL565
- 女満別空港 8:55 → 北見駅 9:37 北見バス（時刻は推定）
- 北見駅 10:27 → 旭川駅 13:49 特別快速きたみ
- 旭川駅 14:00 → 岩見沢駅 14:49 ライラック26号
- 岩見沢駅 15:05 → 苫小牧駅 16:32
- 苫小牧駅 17:02 → 鵡川駅 17:31
- 鵡川駅 17:50 → 苫小牧駅 18:19
- 苫小牧駅 18:41→ 南千歳駅 19:01
- 新千歳駅 19:11 → 新千歳空港駅 19:14
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